この記事では、韓国で130万部突破！日本でも社会現象を巻き起こした大ベストセラー小説を映画化した「82年生まれ、キム・ジヨン」のあらすじ・感想をネタバレありでご紹介します。
あらすじ
結婚を機に仕事を辞め、育児と家事に追われるジヨンは、母として妻として生活を続ける中で、時に閉じ込められているような感覚におそわれるようになる。単に疲れているだけと自分に言い聞かせてきたジヨンだったが、ある日から、まるで他人が乗り移ったような言動をするようになってしまう。そして、ジヨンにはその時の記憶はすっぽりと抜け落ちていた。そんな心が壊れてしまった妻を前に、夫のデヒョンは真実を告げられずに精神科医に相談に行くが、医師からは本人が来ないことには何も改善することはできないと言われてしまう。
キャスト＆監督
- コン・ユ（ジヨンの夫 デヒョン役）
- チョン・ユミ（ジヨン役）
- キム・ミギョン（ジヨンの母 ミスク役）
- コン・ミンジョン（ジヨンの姉 ウニョン役）
- キム・ソンチョル（ジヨンの弟 ジソク役）
- イ・オル（ジヨンの父 ヨンス役）
- イ・ボンリョン（ジヨンの同僚 ヘス役）
- 監督 キム・ドヨン
【コン・ユ×チョン・ユミ主演】映画「82年生まれ、キム・ジヨン」のあらすじ感想・ネタバレあり
映像化することで、メッセージ性がより鮮明に！
原作を読んでから本作品を鑑賞しました。原作も読みやすくて素晴らしいですが、本編も原作の要点を抑えつつ、映像としての表現の仕方が素晴らしいです。映像化することで、より伝えたいメッセージが強調されて、見逃してしまいがちな些細なことに意味があると気づけました。
印象的だったシーン① 嫁家族≠夫家族
同じリビング・家具だけど会話が対照的だった
嫁家族≠夫家族
嫁側と夫側それぞれの実家のリビングのシーンで、敢えて同じアングル、同じ家具の配置だけれど、展開する家族間の会話は男女に対する価値観は全くと言っていいほど正反対だった。２つの家族の価値観の違いがより引き立ち、浮き彫りにしていたシーンは映像化ならではの演出でメッセージ性がより強く伝わってきてとても良かった。
印象的だったシーン② 妻と夫との何気ない会話から価値観のズレ
「私は人生が変わるじゃない、あなたは何が変わるの？」
「僕も生活が変わるよ」
もう一つ印象的だったシーンは、結婚して間もない新鮮な幸せを感じる朝のベッドの上で、夫が子供がほしいとねだる時にそれぞれの受け答えについて。妻「私は人生が変わるじゃない、あなたは何が変わるの？」、夫「僕も生活が変わるよ」と。ここにこの映画のすべてが詰まっているように思えた。妻は「人生」が変わると言っているのに、夫は「生活」が変わると明るく平然と言う。会話が噛み合っているようで、実は本質的に全く噛み合ってないことに気づかされる。
印象的だったシーン③ 娘の変わり果てた姿を見たときの母の嘆き
ジオンの様子がおかしいと聞いて家を訪ねると、娘が急に自分の母親が憑依したような口ぶりになり、ずっとかけて欲しかった言葉を娘の口から聞くシーン。実は母親も女性差別がひどい家庭で育ち、自分のやりたいことは出来なかった。
自分を犠牲にして家族のために尽くしてきた。そんな自分を慰める言葉をまさか娘の口から聞くとは思わなかったと同時に、娘にも自分のやるせなさに気付かれていたことに驚き、また絶望する。
母親としては悲しすぎることだったと思います。自分が抱えていた苦しみを娘も同じように抱えて苦しんでいた、さらには自分が壊れるまで精神的に追い詰められていたことに母親として気づかなかったことへの虚しさを感じたと思います。
少しづつ積み重なる痛みは自分でも気づかないうちに自分をも壊してしまう。。。
つらい時に救われる何かがある社会になってほしいものです。
みんなの口コミ評判
原作でさらに深掘り！今の韓国を知る。
映画を鑑賞する前に、日本でも話題になっていたので原作を読みました。
文字が大きく、文体がとても読みやすかったので、久しぶりに読書する方でも無理なく読めると思います。
キム・ジヨンは今年で33歳になる。3年前に結婚し、去年、女の子を出産した。ある日突然、自分の母親や友人が乗り移ったかのように振舞い始めるキム・ジヨン。心配した夫とともにその原因を探るため、彼女の誕生から今までを振り返る。1982年に韓国で生まれた女の子に一番多い名前を持つ「キム・ジヨン」氏の半生から浮かび上がってくる、何世代にもわたって女性たちが心に閉じ込めてきた思いとはーー
みんなの口コミ評判
”映画「82年生まれ、キム・ジヨン」のあらすじ・感想・ネタバレあり” まとめ
本作のテーマである子育てを通じて浮き彫りになる男女の格差問題、セクハラ、子持ちワーカーへの偏見、男尊女卑など、未だに埋まらない多種多様にある深い溝は今後埋まる気がしないと感じた。
日本から見るとちょっと一昔の話じゃない？と思う人もいかもしれないけれど、本質的なところは現在進行形で真っ只中の話であり、他人事ではない話だと感じました。
そして、何一つ解決されていない、何一つ希望の光も感じないことに愕然とする。一時期イクメンパパという言葉が流行したけれど、そもそも男性も育児に参加することは親として当たらり前のことであり、女性が全ての責任を背負う必要はないはず。
個人的には幅広い年齢層に観てもらいたいし、鑑賞したその日から意識を変えてほしい。
★海外に行けない今、映画を観て旅行に行った気分になろう！
★映画ツウならおさえておきたい！今では考えられない豪華俳優陣の共演を堪能して！
★刺激がほしいならコレ！ラブサスペンスで日常にスパイスを♪
★アウトドア好きならおさえておきたい！ハラハラドキドキ感あり♪
最後まで読んでいただき、ありがとうざいます！
今日もステキな映画dayになりますように＾＾
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